スタッフ&キャスト
原題: Interstellar
製作: 2014年 アメリカ
時間: 169分
監督: クルストファー・ノーラン
音楽: ハンス・ジマー
出演: マシュー・マコノヒー (クーパー)
TARS (ビル・アーウィン)
デヴィッド・ジャーシー (ロミリー)
ウェス・ベントレー (ドイル)
マイケル・ケイン (ブランド教授)
あらすじ
急激な環境変化による食糧難で人類の滅亡が迫る近未来の地球。
残された人々は突如発生したワームホールを経由して別の銀河系で移住可能な惑星を探すミッションを立案。
その遂行者に元凄腕パイロットでエンジニアのクーパー(マシュー・マコノヒー)が抜擢される。
地球に残る家族に帰還を約束し前人未到の世界へと旅立つのだが、光速で宇宙を行く彼らの時間の流れは地球のそれに比べ緩やかで、そのズレはやがて娘が父の年齢を追い越すほど大きくなっていた…。
予告映像
感想
私は事前情報を仕入れずに観に行ったのですが「難解」というイメージの強いノーラン作品史上最もシンプルかつロマンチックな物語が展開するSF感動巨編となっており、その作風の違いには大いに驚かされた。
出演者はノーラン作品の常連であるマイケル・ケインや『ダークナイト・ライジング』から引き続き参加したアン・ハサウェイに加え、『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒー、『ゼロ・ダーク・サーティ』のジェシカ・チャステイン、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』のケイシー・アフレックなど実力派揃い。
あえて書きませんが驚きの隠しキャストも潜んでいて、私は全く知らなかったので登場した瞬間思考が停止してしまいました(苦笑)。
映像面では「実写で撮れる物は実写で撮る」という監督の拘りが生み出したリアルなシーンの数々に舌を巻きます。
本作は『ゼロ・グラビティ』と違い3D制作ではありませんが、最新の科学考証に基づいた宇宙空間の描写は負けずとも劣らない出来で圧巻。
その一方で機能美とは無縁の冗談みたいなモノリス型ロボットなど往年のSF映画をリスペクトした古めかしい設定に映画ファンなら「ニヤリ」とさせられる事請け合い。
「5次元の存在」といった小難しい話も出てきますが、確り説明してくれるので混乱する事はないでしょう。
アニオタ的には『トップをねらえ!』と通じる部分が多いのですんなり楽しむ事ができました。
クライマックスは『STEINS;GATE』の「99パーセントの科学と1パーセントのファンタジー」を彷彿とさせる展開となっており、正直あそこまでスッキリ終わるとは思わなかった。
これまでのノーラン作品だったら、あのような明確なエピローグは描かず観客の想像に委ねていたでしょう。
家族や恋人など大切な人と一緒に観る事をお薦めします。