旧いまここにあるもの

Yahoo!ブログ時代のアーカイブ。記事内のリンクが上手く機能しなかったり、タイトルが文字化けしたり、画像のアスペクト比が可笑しいのはダメダメな移行機能の所為。新ブログはこちら→https://imakokoniarumono.hatenablog.com/

『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013年) -★☆☆☆☆-

イメージ 1

スタッフ&キャスト

原題: OLYMPUS HAS FALLEN
製作: 2013年 アメリ
時間: 120分
監督: アントワーン・フークア  
脚本: クレイトン・ローゼンバーガー 、カトリン・ベネディクト
音楽: トレヴァー・モリス 
出演: ジェラルド・バトラー(マイク・バニング
    アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー大統領)
    モーガン・フリーマン(アラン・トランブル)
    アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブス)
    ロバート・フォスターエドワード・クレッグ将軍)
    コール・ハウザー(ローマ)
    フィンリー・ジェイコブセン(コナー)
    アシュレイ・ジャッド(マーガレット・アッシャー大統領夫人)
    メリッサ・レオ(ルース・マクミラン
    ディラン・マクダーモット(フォーブス)
    ラダ・ミッチェル(リア・バニング
    リック・ユーン(カン)

あらすじ

大統領夫人の命を守ることができなかったシークレット・サービスのマイケル(ジェラルド・バトラー)。
それから2年、彼はホワイトハウス周辺を担当する警備員となっていた。
そんなある日、独立記念日を迎えたホワイトハウスをアジア系のテロリスト・グループが占拠し、大統領の解放と引き換えに日本海域からの米海軍撤収と核爆弾作動コード開示を要求する。
特殊部隊による救出作戦も失敗に終わる中、マイケルは単身ホワイトハウスに潜入を試みる…。

予告映像

感想

不思議な事に2013年はホワイトハウスでドンパチを繰り広げるB級臭丸出しのアクション映画が2本公開されました。
1つはローランド・エメリッヒ監督の『ホワイトハウス・ダウン』。そしてもう1本がこの『エンド・オブ・ホワイトハウス』です。
監督は『リプレイスメント・キラー』『トレーニング・デイ』『ザ・シューター/極大射程』のアントワン・フークア。
出演者は主人公がジェラルド・バトラー、大統領をアーロン・エッカート、下院議長にモーガン・フリーマンと豪華な顔ぶれが揃っています。
 
物語は大統領夫人を救えなかった凄腕シークレットサービスがテロリストに占拠されたホワイトハウス内部に留まり孤軍奮闘するという1980年~90年代に掛けて大量に作られたアクション映画をリバイバルしたような内容。

どこで手に入れたのかテロリストはAC-130を持ち出してホワイトハウスを爆撃。
9.11以降めっきり見なくなった民間人大虐殺映像の連続に「こんな事やって怒られないか?」と心配になったのだが、あの国のトラウマはもう癒えたのだろうか?。
 
首都の防空網がザルなら、迎撃に上がった無敵のF-22ラプターが返り討ちにあうなど、ツッコミどころ満載。
機銃の前にのこのこ出てくる守備隊や、重武装の相手にカバーに隠れもせず応戦するシークレットサービスなど自国をディスっているとしか思えない。
しかも韓国大統領のSPが裏切り者でその大統領も呆気なく殺されるなど、いろんな所にケンカを売りまくっていて逆に関心する。
朝鮮半島が有事になっても「親密な同盟国」であるはずの日本は蚊帳の外(少なくとも在日米軍に触れるくらいしろよ)というおまけ付きで脚本家に政治的・軍事的な知識があったか甚だ疑問。
 
肝心のホワイトハウス占拠の手順もあまりに強引で、これなら『SP 革命編』の国会議事堂の件の方がまだ説得力があった。
主人公の忠告を聞かない無能な指揮官やその犠牲になる噛ませ犬扱いのシールズなど展開全てがお約束過ぎて見所と呼べる物が存在しない。
モブが高性能な照準器付けたマシンガンで何千発発砲してもテロリストを1人も倒せないのに、主人公はろくに照準も合わていないハンドガンでバカスカ撃ち殺していくのだから最早ギャグである。

あらすじ同様、往年のアクション映画の焼き増しでしかなく今の時代に則した新要素も皆無なら、主人公もジョン・マクレーンやケイシー・ライバックほど魅力的な人物じゃないし、観終わった直後に内容を忘れるくらい取るに足らない映画でした。