スタッフ&キャスト
あらすじ
突如発生した人を凶暴化させる未知のウイルスの驚異に直面した人類。
封じ込めに失敗し世界中に感染が拡大していく中、元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)は家族を守るべく感染原の調査を開始する…。
予告映像
感想
「ゾンビ映画」というのは1括りにされがちだがその様式は様々。
最近は死者が墓場から蘇る古風なゾンビは激減し、未知のウィルスの感染者というパターンが主流になっている。
「それをゾンビ映画と呼んでいいのか?」という議論はあるが、本作もご多聞に漏れず後者のパターンに準じている。
最近は死者が墓場から蘇る古風なゾンビは激減し、未知のウィルスの感染者というパターンが主流になっている。
「それをゾンビ映画と呼んでいいのか?」という議論はあるが、本作もご多聞に漏れず後者のパターンに準じている。
物語は激務に耐えかね国連を去り、今は妻子と平凡に暮らすプラッド・ピット演じる元凄腕調査員の元に、かつての同僚から世界規模で感染が拡大している新種のウィルスの発生源を特定して欲しいとの依頼が舞い込み、家族の保護と引き換えに嫌々調査を開始するというもの。
とにかく全編通してブラット・ピットの疫病神っぷりが凄まじく、行く先々で殺人事件が起こる某名探偵よろしく、安全地帯だった場所も彼が顔を出した途端「ブラピキター!!」ってな感じで感染者が元気になって、あっという間に壊滅させられるパターンの繰り返し。
それでいて自分は旅客機が墜落しようと死なないのだから流石ハリウッドスターである。
それでいて自分は旅客機が墜落しようと死なないのだから流石ハリウッドスターである。
ゾンビ映画の登場人物と言えば若いアベックや映画オタクなど複数人で構成されるのが定番だが本作はブラピの完全な1人舞台。
故に「次は誰が犠牲になるのか?」といったハラハラや、「極限状態で明らかになる人間の本質」といったドロドロも一切なし。
生きた人間が食われるシーンも皆無なら、群れの中に手榴弾を投げ込んで爆発させても肉片一つ飛んでこない徹底ぶりだ。
仕舞には鈍器で感染者を殴り倒すシーンでは肝心な部分を丁寧にカメラからフレームアウトする気の使いようで、昔ながらのゾンビ映画ファンがこれを観たら怒り出すに違いない。
故に「次は誰が犠牲になるのか?」といったハラハラや、「極限状態で明らかになる人間の本質」といったドロドロも一切なし。
生きた人間が食われるシーンも皆無なら、群れの中に手榴弾を投げ込んで爆発させても肉片一つ飛んでこない徹底ぶりだ。
仕舞には鈍器で感染者を殴り倒すシーンでは肝心な部分を丁寧にカメラからフレームアウトする気の使いようで、昔ながらのゾンビ映画ファンがこれを観たら怒り出すに違いない。
そんな訳で絶望的な設定にも関わらず画面は至ってクリーン。
(けどその裏ではもの凄い勢いで人々が死んでいく『ダイ・ハード』的な痛みのない暴力の応酬である)
ダイナミックなカメラワークや群衆が逃げ惑う様子を空から捉えた映像は圧巻だし、『慰めの報酬』同様、心理描写を省き連続するアクションで繋いでいく構成によってテンポ感は非常に良い。
(けどその裏ではもの凄い勢いで人々が死んでいく『ダイ・ハード』的な痛みのない暴力の応酬である)
ダイナミックなカメラワークや群衆が逃げ惑う様子を空から捉えた映像は圧巻だし、『慰めの報酬』同様、心理描写を省き連続するアクションで繋いでいく構成によってテンポ感は非常に良い。
最後のオチも原作通りなのかもしれないが変に御都合主義にしなかった点は評価したいが、正直「あんな単純な発見ブラピじゃなくても出来ただろ?」と思う。
取り敢えず「絶対に死ぬわけがない主人公が世界中を駆け巡り感染者に追い回されるだけの映画」なので過度な期待は禁物。
少なくとも「ゾンビ映画」と思って見ない方が良い事だけは断言しておきます。