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内藤泰弘 「血界戦線.7 -マクロの決死圏-」 (集英社・ジャンプコミックス)

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順調に巻数を延ばしている内藤泰弘さんが贈るSF伝奇アクション『血界戦線』最新第7巻。
 
今回はヘルサレムズ・ロッドに現れた知能を持った病原菌によるテロを阻止する「マクロの決死圏」と、ザップとツェッドコンビがピタゴラスイッチ的に爆弾事件に巻き込まれる「エスケープ フロム ペイン チェインリアクション」の二篇を収録。
 
前者の「マクロの決死圏」は体が非常に弱く自分はちっぽけな存在だと思っているレオナルドの新しい友達リールくんがロールシャッハみたいな顔?をした細菌テロリストの口車に乗って誰よりも巨大で強靭な肉体を手に入れてしまうというお話。
ナノサイズの存在がヘルサレムズ・ロッド史上最大級の事件を起こすというアベコベ感と、ミクロとマクロが交錯する戦闘シーンが面白い。
物事の重要度はサイズに比例しないという教訓と共に、レオナルドと音速猿が事件を解決する事で力の強さが全てではないというメッセージが打ち出された興味深いエピソードです。
 
そして後者の「エスケープ フロム ペイン チェインリアクション」はほぼ完全にギャグ回。
サブタイを含め映画からの引用が多く(『アベンジャーズ』とか『ダークナイト』とか)、カオスなヘルサレムズ・ロッドの日常がスラップスティック・コメディ調に描かれる。
最終的に同じ師匠の下で修業しながら能力も性格も正反対なザップとツェッドが絶体絶命の状況下で協力し斗流(ひきつぼしりゅう)の意地を見せる凄いんだか馬鹿なんだから解らない内藤さんらしい?お遊び回でした。