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『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年) -★★★★☆-

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スタッフ&キャスト

原題: MISSION: IMPOSSIBLE - GHOST PROTOCOL
製作: 2011年 アメリ
時間: 132分
原作: ブルース・ゲラー
監督: ブラッド・バード   
脚本: ジョシュ・アッペルバウム 、アンドレ・ネメック 
音楽: マイケル・ジアッキノ 
出演: トム・クルーズ(イーサン・ハント)
    ジェレミー・レナー(ウィリアム・ブラント)
    サイモン・ペッグベンジー・ダン)
    ポーラ・パットン(ジェーン・カーター)
    ミカエル・ニクヴィスト(ヘンドリクス)
    ウラジミール・マシコフ(シディロフ)
    ジョシュ・ホロウェイ(ハナウェイ)
    アニル・カプール(ナス)
    レア・セドゥー(サビーヌ・モロー)
    ミラジ・グルビッチ(ボグダン)
    サムリ・エーデルマン(ウィストロム)
    トム・ウィルキンソンIMF長官)
    ヴィング・レイムス(ルーサー)
    ミシェル・モナハン(ジュリア)
 

あらすじ

ロシアのクレムリンが何者かによって爆破され甚大な被害が発生。
事件の容疑者として内部に潜入していたイーサン・ハントに疑いが掛けられる。
アメリカ大統領は政府の関与を否定しIMFを解体。
事態を収拾すべく発動された「ゴーストプロトコル」(非合法機密作戦)の指令を受けたイーサンは、僅かな手がかりを手に数名の仲間と共に行動を開始。
核戦争を画策する過激派ヘンドリクスの行方を追いドバイへ向け出発する…。

予告映像 

感想

奇行がたたって一時はトム・クルーズ抜きでの製作も囁かれていたシリーズ最新作にして、『Mr.インクレディブル』や『レミーのおいしいレストラン』などピクサーのCGアニメでその手腕を発揮しているブラッド・バード監督の初実写作品『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』。
 
紆余曲折あった製作過程や実写のノウハウのない監督を抜擢するなど不安要素しかなかったのですが、蓋を開けて見れば恐ろしいまでに基本に忠実なスパイアクションに仕上がっていました。
「君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても当局は一切関知しない」
というシリーズの基本コンセプトに立ち返り、少数精鋭が魅力的なガジェットを駆使して困難な任務に挑む。
小気味良い演出や細かな伏線なども冴えており、3Dで誤魔化さずIMAXによる映像美で勝負した点も潔い。
 
ただ監督が実写初挑戦故に終始お利口な作りに徹しており、コレと言った個性を感じる事ができなかったのが残念。
ハイライトと言えるブルジュ・ ハリファでのアクションシークエンスも予想以上に淡泊で舞台は新しいけどやってる事はえらい古臭かった。
 
ストーリーに関しても正直言って新鮮味皆無で、過激な思想を持ったテロリストがアメリカとロシアを焚き付けて核戦争を起こそうと画策するとか乱暴に言えば冷戦時代に腐るほどあった設定の焼き増しでしかありません。
まぁ『ミッションインポッシブル』に限らず『007』などスパイ映画の「敵」が時代柄不足しているので、こればっかりは仕方がないのでしょうね。
 
なんだかんだと書きましたが、今年50才になるとは思えないスタント大好きトム・クルーズの体を張ったアクションなど見せ場は多く、既視感は拭えませんが堅実な作りで2時間12分しっかりと楽しむ事が出来ました。
 
個人的には飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍している今一番旬な俳優ジェレミー・レナーが普段の役柄とは違いやたらと心配性で愚痴の多い三枚目エージェントを演じていたのが面白く、一時は新主人公と言われていただけあってトム・クルーズの18番である「インポッシブルシーン」(地面ギリギリで宙づりになる奴)を担当するなど印象的な活躍をしていました。
 
続編は2017年公開予定だそうですが、さすがにイーサン・ハントが第一線で活躍するというのは年齢的にも体力的にも無理が出て来たので、ここらで世代交代というのもありかもしれませんね。
まぁトムなら次も「やる!」と言うだろうけど…(苦笑)。