幼き日に政府の特殊機関“ディビジョン”によって父親を殺害された念動力者<ムーバー>の青年ニックは組織の追跡を逃れ香港で密かに生活していた。
そんな彼の前に現れた予知能力者<ウォッチャー>の少女・キャシー。
彼女はこの街に逃げて来たある女性とスーツケースを探すようニックに依頼する。
「いつの日かやってくる少女を助けろ」という父の遺言を信じキャシーに協力するニックだったが、"香港の能力者集団"や"ディビジョン"の精鋭が同じ目的で暗躍していた…。
予告映像
感想
設定から何からありがちなサイキックアクションですがアメコミ原作などではなく映画オリジナルというのが潔い。
撮影場所も香港とあってハリウッド映画でありながら無国籍な雰囲気が出ているのもGood。
キャストに関しては、
『紀元前一万年』のカミーラ・ベル。
『サンシャイン2057』『ダイハード4.0』のクリフ・カーティス。
『ブラッド・ダイヤモンド』『アイランド』のジャイモン・フンスー。
といった面々が共演しておりB級作品とは思えないほどに豪華。
正直このネームバリューだけでも観る価値があります。
各々が演じているキャラクターもマンガ的な個性付けがされていて観易く、香港マフィアの超能力兄弟(笑)など脇役に至るまでキャラ立ちしていたのは見事でした。
アクションに関しては詐欺まがいのポスターみたいにド派手な事にはなりませんが、念動力者同士のバトルシーンは地味ながらもカット割りなどが工夫されており見応えあり。
個人的には視覚効果のゴリ押しで主題がブレまくりの大作なんかより、このくらいの方が燃える。
全体的にこじんまりとしており語り残している部分も多々あるのですが、作品の規模を考えればその中でやれる事は確りやっていたのでかなり好感が持てました。
多くを期待せず「読み切り漫画」的な感覚で観れば、それなりに楽しめると思います。