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『東のエデン 劇場版Ⅱ Paradise Lost』二回目を観て来ました

 
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という訳で、あまり評判の宜しく無い東のエデン 劇場版Ⅱ Paradise Lostを今度は友人と観て来ました。
 
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チケット購入時Mr.OUTSIDEからの贈り物をGET!!。
初日に豊洲で観た時はコレ頂けなかったんですけどね…(苦笑)。

本作を観るのは初日に続いて二度目となる私は、ネタバレ&裏情報満載のパンフレットを読み込んだ上で観賞。
 
今回は伏線や画面情報に注視して観ましたが、やっぱり一度観ただけでは気付かないポイントが多々あります。
NO.08が元サッカー日本代表監督だとか、あの四姉妹がATO商会の関連企業で受付嬢をしている亜東才蔵の孫娘であると言った点は勿論なのですが、OP映像に出てくるシェイクスピアリア王からの引用なんて語学力と文学知識がなければ初見ではまず理解出来ませんよ(苦笑)。
 
今回改めて物部さんと滝沢が直接対話するシーンを観たら、その情報量の多さに圧倒され、正直一時停止して繰り返し再生したい気分です(笑)。
 
王様(総理大臣)になる事を決意した滝沢に物部さんは「国民は1億人のエゴイストだ」「総理大臣など生贄であり、大衆のストレスの捌け口でしかない」との持論を語りましたが、恐らく彼自身そんな現実を官僚時代に目の当たりにして来たからこそ出た言葉なのだと思います。
「国民とは国家を構成するパーツに過ぎず、感情を注ぐ対象ではない」と言う切ってしまう物部さんは「個」の存在に全く期待していない。
 
そんな物部さんの考えを「愛が無い」と否定した滝沢は自分達もそうであった様に「名も無き人々の中にこそ本当の救世主が居るのでは?」と考え行動します。
TVシリーズの最終回において2万人のニートが起こした奇跡を、世代間の確執を取り払い今度は日本国民全員で行う事が出来れば「迂闊な月曜日」「60発のミサイル事件」を越える、思いもよらない奇跡を起こせるのではないか?。
Mr.OUTSIDEから課せられた「この国を正しき方向へ導く」という義務に滝沢が出した答えは、総理大臣の息子としてではなくミサイル事件を仕組んだテロリストAIR KING」として、若者達を人質に上がりを決め込んだ大人に彼等との協力を促す事でした。
滝沢の常套句である頓知の効いた言葉遊びの所為で解り辛いですが、多分そういう事だったのだと思います。
 
とにかくこの作品一度観ただけでは間違いなく理解出来ません。
神山監督自身インタビューでそういう演出をしたと発言しています。
TVシリーズの時から東のエデンは非常に伏線が細かく、映像を一時停止して確認しなければ得られない情報が多々ありました。
そういった部分ですら明かされていない情報は小説版やオーディオドラマなどで補完され、それらを合わせて読み解いていかなければ完全に理解出来ない作りになっている作品です。
悪く行ってしまえば不適切なのですが、良く言えば何度も観返す価値があり嵌り甲斐のある作品だと私は思います。
 
今後、劇場版の小説・フィルムコミック・Blu-rayの発売が控えているので、私はもうちょっとこの物語に嵌り続けるつもりです…。