スタッフ&キャスト
制作 2010年 日本
時間 163分
原作 谷川流
監督 武本康弘
脚本 志茂文彦
音楽 神前暁
出演 平野綾(涼宮ハルヒ)
杉田智和(キョン)
茅原実里(長門有希)
後藤邑子(朝比奈みくる)
小野大輔(古泉一樹)
桑谷夏子(朝倉涼子)
松岡由貴(鶴屋さん)
白石稔(谷口)
松元恵(国木田)
あおきさやか(キョン妹)
時間 163分
原作 谷川流
監督 武本康弘
脚本 志茂文彦
音楽 神前暁
出演 平野綾(涼宮ハルヒ)
杉田智和(キョン)
茅原実里(長門有希)
後藤邑子(朝比奈みくる)
小野大輔(古泉一樹)
桑谷夏子(朝倉涼子)
松岡由貴(鶴屋さん)
白石稔(谷口)
松元恵(国木田)
あおきさやか(キョン妹)
あらすじ
終業式とクリスマスが一週間後に迫ったある冬の日。何時も通りに目覚め。何時もの通学路から登校し。何時もと同じ教室にある自分の席に座るキョン。
何時もと変わらない日常の風景だが其処にハルヒの姿は無く、代わりに教室に現れたのは転校した筈の朝倉涼子だった。
激しく動揺し取り乱すキョン。
突如訪れたハルヒの居ない日常。
それは同時に未来人・宇宙人・超能力者。そしてSOS団すら存在しない事を意味していた…。
予告映像
感想
『涼宮ハルヒシリーズ』待望の映画化にして物語の中心人物である「涼宮ハルヒ」が不在となった世界が描かれる本作は「パラレルワールドに迷い込んだ主人公がその原因を探り元の世界に戻る」という昔ながらのプロットにハルヒ流のアレンジを加えたストーリーと京アニらしい丁寧な映像が相まって非常に密度の濃い作品に仕上がっています。メインの舞台は「ハルヒ」が消失した事で未来人・宇宙人・超能力者も存在しなくなった極々ありふれた「日常」。
だがキョンにとってそれは「非日常」であり、自分以外の全てが変わってしまう恐怖が観客の不安感をこれでもかと煽ります。
それが長門と出会い、ヒントの「しおり」を発見し、谷口からハルヒの情報を入手する事で徐々に緩和され、遂に再会したハルヒが持ち前の行動力であっと言う間にSOS団を再結集されてしまう場面での安心感や爽快感に繋がって行く…。
まるでキョンと一体化したような感覚を生み出したこの演出には本当に脱帽。
だがキョンにとってそれは「非日常」であり、自分以外の全てが変わってしまう恐怖が観客の不安感をこれでもかと煽ります。
それが長門と出会い、ヒントの「しおり」を発見し、谷口からハルヒの情報を入手する事で徐々に緩和され、遂に再会したハルヒが持ち前の行動力であっと言う間にSOS団を再結集されてしまう場面での安心感や爽快感に繋がって行く…。
まるでキョンと一体化したような感覚を生み出したこの演出には本当に脱帽。
今回の一件でキョンはハルヒの存在の大きさや、騒がしくも充実した「日常」の価値を再確認します。
今までは当事者でありながら傍観者としてのスタンスを貫いていた彼が、役割を認識した事で当事者に変化して行く…。
この物語はキョンにとってもシリーズにとっても大きなターニングポイントであると強く感じました。
今までは当事者でありながら傍観者としてのスタンスを貫いていた彼が、役割を認識した事で当事者に変化して行く…。
この物語はキョンにとってもシリーズにとっても大きなターニングポイントであると強く感じました。
そして忘れてならないのが本作のキーパーソンである長門有希の存在。
消失世界の彼女は普通の文学少女であり好意を寄せるキョンに勇気を振り絞って文学部の「入部届け」を手渡し、現実世界の長門は「しおり」という形で事態を打開するヒントを残す。
二つのアイテムは2人の長門を象徴すると同時に「改変世界」と「現実世界」どちらを選ぶのか?というキョンへの問い掛けにもなっています。
消失世界の彼女は普通の文学少女であり好意を寄せるキョンに勇気を振り絞って文学部の「入部届け」を手渡し、現実世界の長門は「しおり」という形で事態を打開するヒントを残す。
二つのアイテムは2人の長門を象徴すると同時に「改変世界」と「現実世界」どちらを選ぶのか?というキョンへの問い掛けにもなっています。
最終的に元の世界への回帰を決意したキョンによって返却された「入部届け」。
それを受け取る際、今にも泣き出しそうな長門の表情と仕草が本当に切ない。
彼女にとってキョンが特別な存在であるかこのシーンで痛いほど伝わって来ました。
それを受け取る際、今にも泣き出しそうな長門の表情と仕草が本当に切ない。
彼女にとってキョンが特別な存在であるかこのシーンで痛いほど伝わって来ました。
全てが解決しキョンと長門2人きりで言葉を交わす屋上シーン。
キョンに優しい言葉を掛けられ「ユキ」というワードに思わず反応してしまった長門は何時もと変わらぬ表情の下で何を思ったのだろうか?。
ハルヒを捜し続けたキョンとそれを見つめ続けた長門。
片想いの切ないラブストーリーでもあるこの物語を観終えた時、心に残るのは甘酸っぱくも清々しい不思議な余韻でした。
キョンに優しい言葉を掛けられ「ユキ」というワードに思わず反応してしまった長門は何時もと変わらぬ表情の下で何を思ったのだろうか?。
ハルヒを捜し続けたキョンとそれを見つめ続けた長門。
片想いの切ないラブストーリーでもあるこの物語を観終えた時、心に残るのは甘酸っぱくも清々しい不思議な余韻でした。