旧いまここにあるもの

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『カメレオン』 ★☆☆☆☆

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製作 2008年 日本
時間 97分
監督 阪本順治
脚本 丸山昇一
音楽 安川午朗
出演 藤原竜也(野口伍郎)
  水川あさみ(小池佳子)
  塩谷瞬(春川公介)
  豊原功補(木島高)
  波岡一喜(吉田純)
  萩原聖人(梶原悟)
  谷啓(境研造)
  犬塚弘山村修次)
  加藤治子(山村典子)
  岸部一徳(厚木義武)

あらすじ

仲間を率いて詐欺グループのリーダーとして悪事に手を染める伍郎はある日、政治家の拉致現場を偶然目撃してしまう。
犯人グループによって口止めを強要される伍郎だったが仲間の1人が金欲しさにその事実をマスコミにリークした結果、命を狙われる羽目になってしまう。
仲間が次々と消され。居場所も奪われ。心を許した女性まで傷付けられた時。伍郎は破滅へ向かう復讐の道へと走り出す…。

予告映像


感想

監督は『KT』『闇の子供たち』の阪本順治
主演は『デスノート』『バトルロワイヤル』の藤原竜也
脚本は元々松田優作の為に作られた30年前のプロットを現代風に脚色したクライムアクションとくれば中々期待出来る作品……と思ったのですが正直酷い出来でした。

芝居も演出も一々大袈裟だし。アクションがとにかくヘボイ。

中盤に犯人グループと伍郎の大立ち回りがあるんですが互いに殺意が全く伝わって来ない。
プロとは思えない素人格闘を長回しで何の芸も無く撮ってるから本当にダルイ…。
バイクに乗っている犯人の1人も無駄にエンジン吹かしておいて、終いにはソレで伍郎を轢こうとしてすっ転んで負傷したので銃乱射とか失笑です。
カーチェイスもTVドラマと同じか、それ以下のクオリティしかなくて「何これ?」といった印象。

ストーリーも政治家の不正とその隠蔽に巻き込まれたアウトロー達の破滅的運命を描いてる"風"でありますが、何もかもが中途半端で結局何がしたかったのか判らない。
前半がダラダラとしていて中身が無いから、一番盛り上がる筈の主人公がブチ切れて復讐に突っ走るクライマックスにもカタルシスなんてありゃしない。

この作品は「観客を呆れさせる事が目的だったのでは?」と本気で思ってしまった。
そこそこ実力のあるスタッフ&キャストが集まって何故にこんな珍作が出来上がってしまったのか不思議でしょうがない。