スタッフ&キャスト
時間: 116分
監督: ジャスティン・カーゼル
音楽: ジェド・カーゼル
出演: マイケル・ファスベンダー(カラム・リンチ/アギラール)
マリオン・コティヤール(ソフィア・リッキン博士)
ジェレミー・アイアンズ(アラン・リッキン)
ブレンダン・グリーソン(ジョセフ)
マイケル・K・ウィリアムズ(ムサ)
アリアンヌ・ラベッド(マリア)
シャーロット・ランプリング(エレン・ケイ)
あらすじ
記憶を失った死刑囚カラム・リンチは、遺伝子操作により祖先の記憶を追体験させられることとなる。カラムの祖先はルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かうアサシン教団の伝説のアサシンで、禁じられた秘宝のありかを知る、歴史上最後の人物でもあった。現在と過去を行き来する中で、カラムは自身の遺伝子に秘められた、人類の歴史を変えるある秘密を知る…。
予告映像
感想
同名人気ゲームをミヒャエル・ファスベンダー主演で映画化した『アサシン・クリード』を鑑賞。
日本ではマイナーなタイトルだがゲーマーの間では有名な作品で、かくいう私も一作目を予約購入してやり込んだクチで実写版がどうなるか気になっておりました。
率直な感想を言えば、一見さん完全無視な上、原作プレイヤーでも魅力を感じ難い、なんとも微妙な仕上がり。
キービジュアルとは裏腹にいきなりSFチックな現代パートから始まって面食らった人も多いと思いますが、ゲーム版も最初「えっ?、これってそういう話なの?」と思ったので安心して頂きたい。
原作はオープンワールドをパルクールなどを駆使して移動し暗殺を行う自由度の高さが売りだったが、映画という媒体ではその魅力が一切伝わらず、アサシンブレードによる暗殺や壁を登り屋根を駆け抜け高所から一気に飛び降りるイーグルダイブなど、印象的なアクションは再現されているものの、それらがファンサービス止まりで映画の見所足り得ていないのも辛いところ。
共感できない登場人物とストーリーに加え、違和感しかない描写も非常に多く、警備員が武装した相手に丸腰でわらわらと群がって次々と殺されていく様はゾンビ映画のそれだし、「そういう奴ら」を集めている施設でありながら催涙ガスやテーザー銃など暴動鎮圧用の装備が用意されていないのも理解に苦しむ。
最終的にオカルトチックなアイテムの謎パワーで人類粛清まで持って行く荒唐無稽さも相まって大多数の観客はポカーンとなるであろう残念な実写化でした。