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『バベル』(2006) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: BABEL
製作: 2006年 アメリ
時間: 143分
監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 
脚本: ギジェルモ・アリアガ
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
出演: ブラッド・ピット(リチャード)
    ケイト・ブランシェット(スーザン)
    ガエル・ガルシア・ベルナル(サンチャゴ)
    役所広司(ヤスジロー)
    菊地凛子(チエコ)
    二階堂智(ケンジ)
    アドリアナ・バラーザ(アメリア)
    エル・ファニング(デビー)
    ネイサン・ギャンブル(マイク)
    ブブケ・アイト・エル・カイド(ユセフ)
    サイード・タルカーニ(アフメッド)
    ムスタファ・ラシディ(アブドゥラ)
    アブデルカデール・バラ(ハッサン)

あらすじ

ロッコを旅行中のアメリカ人夫婦のリチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)が、突然何者かによる銃撃を受け妻が負傷するという事件が起こる。
同じころ、東京に住む聴覚に障害を持った女子高生のチエコ(菊地凛子)は、満たされない日々にいら立ちを感じながら孤独な日々を過ごしていた…。

予告映像

感想

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督(長!!)の『バベル』が地上波放送されたので録画して観ました。
新年早々ハッピーとは言い難い映画を流すテレ東の根性に感服。
 
言わずと知れた旧約聖書の「バベルの塔」のエピソードを下敷きに、言語が違う3つの国で同時進行して起きる出来事を通し人と人の孤独と繋がりを描くこの作品。
こういったショーレースに絡む映画というのは私の趣味に合わない事が多いのですが、本作は意外にもすんなり観る事が出来ました。
 
なんというか人生どうなるか解らないってのが、各エピソード通してよく表現されていたと思う。
危機的な状況下で発揮される人間性によって互いの絆を深めたり、軽率な行動や選択が予想だにしない悪い結果を招くといった人生の教訓めいたメッセージも興味深い。
私の考え方と共感する部分が多かったというのもありますが、物語が終わった時に漂う余韻や全編通して流れるBGMも印象深かったです。
 
それと観る前は日本パートがかなり心配でしたが、よくある外人フィルターを通さず描かれていたので違和感無し。
ちゃんと役者さんもこっちの人でしたし、銃撃事件を伝えるTVのニュースが「tokyo mx」だったりしてむしろ芸が細かいくらい(笑)。
 
健常者が障害を持った人を演じる事に賛否はあるでしょうが菊池凛子さんの演技は噂に違わず素晴らしかったです。
ただ、この手の映画が女優さんを無駄に脱がせたり、批評家もそれによって演者を評価するってのはどうかと思うよ。
穿った見方かもしれないけど男優さんと違い女優さんは「裸になる」・「濡れ場を演じる」って部分で評価され過ぎてる気がする。