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『アンノウン』(2011年) -★☆☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: UNKNOWN
製作: 2011年 アメリカ/ドイツ
時間: 113分
原作: ディディエ・ヴァン・コーヴラール
監督: ジャウマ・コレット=セラ 
脚本: オリヴァー・ブッチャー 、スティーヴン・コーンウェル
音楽: ジョン・オットマン 、アレクサンダー・ラッド 
出演: リーアム・ニーソン(マーティン・ハリス博士)
    ダイアン・クルーガージーナ)
    ジャニュアリー・ジョーンズ(エリザベス・ハリス)
    エイダン・クイン(もう一人のマーティン)
    ブルーノ・ガンツ(エルンスト・ユルゲン)
    フランク・ランジェラ(ロドニー・コール)
    セバスチャン・コッホ(-)
    オリヴィエ・シュニーデル(-)
    スタイプ・エルツェッグ(-)
    ライナー・ボック(-)
    ミド・ハマダ(-)
    クリント・ディアー(-)
    カール・マルコヴィクス(-)

あらすじ

ベルリンで交通事故に遭ったマーティン・ハリス(リーアム・ニーソン)が意識を取り戻すと、妻が自分のことを忘れ、見知らぬ男(エイダン・クイン)が自分に成り済ましていた。
異国の地で身元を証明する手だてがない中、彼は訳も分からぬまま何者かに命を狙われる羽目になる。
タクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)や元ナチスの秘密警察官ユンゲル(ブルーノ・ガンツ)の協力を得て、マーティンは真相究明に乗り出すのだが…。

予告映像

感想

ジョエル・シルバー『96時間』のヒットに便乗するかの様にリーアム・ニーソン主演で製作したこの映画。
日本では「身元不明」という素っ頓狂な邦題で公開される予定だったものの震災の影響で原題の「アンノウン」に戻された事も話題になりました。
 
事故に遭い目を覚ましたら自分が何者か証明出来ないリーアム・ニーソン
妻は「こんな人知らない」といい、自分と同じ名を持った男まで現れるから、さぁ~大変。
異国の地で怪しい奴等から命を狙われ、やっと見付けた自分の正体が、まさかまさかの…。
 
展開は特に新鮮でもないし、どんでん返しもありがち。
何より寸前まで偽物と知りつつ妻を愛してると言った舌の根も乾かぬ内にダイアン・クルーガーとハネムーンに旅立つとか流石アメリカ映画って感じ。
(つうか奥さんプロなのに爆弾解除しようとして爆死とか間抜けすぎ)
しかも記憶を無くす前は女子供が巻き添えになろうがお構いなしにターゲットを抹殺する冷酷非道な暗殺者だった主人公がコロッと心変わりして正義に目覚めるのも実に都合がよい。
もし本当に善意があるのならジェイソン・ボーンの様に自分の犯した罪やかつての仲間を殺した事に苦悩する筈なのだが…。
 
同じ『UNKNOWN』というタイトルで2006年に公開された映画が、
「ガスで一時的に記憶を失った誘拐犯と被害者が密室空間で互いの正体を知らぬまま協力し合う」
という人の善悪は何をもって決まるのかを描いていたのに対し、本作はそういった要素は一切なし。
 
見た目通りリーアム・ニーソンは良い人で過去の罪状なんてすっ飛ばして美女と一緒に、めでたしめでたし。
これを「娯楽作だしいいじゃん」と評するか、「もっと描き込め!!」と貶すかは人それぞれだが、私としては「あっそう」で終わってしまうくらい印象の薄い映画でした。